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釣り人徒然草

テイネイ・フライキャスティング --- 春の番外編

2026.06.11

東 知憲

もう梅雨入り・・・春の渓流で良い釣りをされた方も、渇水や川の変化、ハッチの少なさで苦労された方もいらっしゃると思います。となれば、出会いはとっても貴重。ドライフライにもそりと出た大ヤマメの姿は脳裏に強く焼き付きますが、バラしてしまっては涙です。

今回は横道情報として、キャスティングではなく釣りのアドバイス。訓練も練習も要らず、かつドライフライに出た魚のキャッチ率を上げるためのひと手間をお教えしたいと思います。使うのは・・・濡らしたタオルやハンカチ、ティッシュなどだけ。



フライを木に引っかけて失ってしまったので、ティペットごと新しく交換し、さて一匹!と思ったところで案の定、大ぶりな魚がフライにライズ。バシッと合わせてファイト、と思ったらティペットとリーダーが力なくふわふわ・・・アワセ切れですね。おかしいなぁ、ティペットは新品で、信頼しているノットでしっかり結んだつもりなのに。そんなことありませんか? 私は何度もありました。恥ずかしながら、かなり最近まで。

昨今のドライフライの釣りには、スプレータイプのパウダーフロータントや摺り込むタイプの乾燥材、シェイクタイプのフロータントなどが欠かせないと思われます。各社製品で独自の配合があるようですが、その中身は大別して、シリカゲルをはじめとする吸水作用を持つものと、フッ素樹脂などの撥水作用を持つものに分かれます。

シリカゲル(二酸化ケイ素)は、一言でいえば穴が空いたガラスの微粉ですから、それを砕いたものはとても断面が荒れていて、ノットにやさしくありません。フッ素樹脂はきわめて高性能な撥水素材です。結節部にフッ素樹脂がついてしまうと、潤滑用の水分が入りこめず、乾燥状態でノットを締めることになります。つまり、フロータントが白く残ったままの指先でティペットやリーダーを触ってしまうと、一気に強度が落ちる可能性があるのです。ただでさえきちんと締め込みにくいフロロカーボンのティペットなどは、とくに注意したいものです。

結論。ティペットやフライを結ぶときは、濡らしたタオルやティッシュなどで、あらかじめ指先をよく拭きましょう! フライにパウダースプレーを吹き、指先で刷り込む時も、小さな硬めの筆などがあれば、指先にフロータントを付着させてしまう可能性を下げることができます。刷り込む指を、ノットで使わない遠い指だけにする(小指など)のも有効です。



東 知憲

翻訳者 & キャスティング・インストラクター(神奈川県在住)

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