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釣り人徒然草

B's Fly Works presents タイイングデスクで独り言 - ハックルにタックル その3 - ダイドハックルを活用する悦楽

2026.06.30

備前 貢

ブラック オン ブラック厚巻きハックリング、の巻。

 いきなりの私事で恐縮です。いまから約20年まえ、それまで住んでいた静岡の富士山の麓から北海道に移住して、道内各地の釣り場を釣り巡るようになってからというもの、真っ黒なハックルの消費量がすさまじいことになってます現在進行形。北海道で暮らすようになってからというもの、いったいぜんたい何枚の黒ハックルのケープをパゲパゲにしたことでしょう。それも、ナチュラル・ブラックではなくて、真っ黒に染められたダイド・ブラック。これがなくっちゃ北海道のドライフライ・ライフは成り立たない、とまでいってしまいたい。



 その理由は、なんてったって種々雑多なテレストリアルの存在。コガネムシなどの甲虫類やアリンコはいうに及ばず、ハチみたいなカタチの羽虫からカメムシ、それにケバエやハバチ類まで、大中小サイズ問わず陸生昆虫の脚はたいてい真っ黒。北海道各地のマスたちは、そんな無限の陸生昆虫たちのおかげで命をつないで暮らしている、といっても過言ではない河川環境。北海道こそ、世界有数のテレストリアル大国だと確信すればするほどにダイド・ブラックのハックル消費量はうなぎのぼりになるのでございました。だいたいやねえ、お馴染みのパラシュート・スタイルでもカディスでも、ちょっときどってスタンダードなウルフ・スタイルでも、真っ黒ハックルをグルグルグルグル厚巻きハックリングしときゃ、それでもう立派なテレストリアルになるって、なんて暴言をどうぞお許しください。



 と、ここで疑問。じつはとってもレアなナチュラル・ブラックではなく、なにゆえに染めものだからこそ入手容易なダイド・ブラックなのか? それは、ナチュラル・ブラックだと、水面に浮かんだときに陽の光を透過して、とても華奢で微妙な印象のダークダン色に映ってしまうから。たとえばマダラカゲロウの仲間のダンの翅なんかの半透明な色調や質感を表現するには最高のハックルとなるナチュラル・ブラック。しかし、テレストリアルのジタバタもがいている脚や、バタバタ羽ばたいている翅なんかを表現するならば、光が透けるナチュラル・ブラックだとあまりに繊細すぎてインパクトに欠けてしまう。アリンコだってコガネムシだって、みんなみんな生きているんだもがいてるんだ真っ黒なんだともだちな〜ん〜だ〜♪

 というのはさておき。

そこでダイド・ブラックの出番です。陽の光を透過しないマットな質感でハックルの表も裏も真っ黒。しかもファイバーが太めな印象で厚巻きハックリングすると存在感ありまくり。それがいかにも、アリンコやコガネムシの脚っぽく見える。そして実際、サイズの変動はあるものの初夏から晩秋にかけてのドライフライ・シーズンを通して、いつでもどこでも真っ黒厚巻きハックリングなフライは安定して確実に効く。ときとして独壇場で効きまくる。

 そんなわけでこれからはじまる黄金のドライフライ・シーズン、今年もまたダイド・ブラックのハックルをケープやスキンからブチブチ抜いてグルグルグルグル厚巻きハックリングする日々がはじまるのでございます。ああんもう、たのしみ。

 以下、そんなテレストリアル系真っ黒ハックル軍団各種をズラズラっと並べてみました。眺めてみてね。





備前 貢

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