引っ張ることの大事さ

2022.10.14

bigeye

 

 

メル・クリーガーさん夫妻といっしょに日本各地を訪問し、数多くのスクールを開催できたことはまさに私にとって役得でした。「教える」ことに真剣に取り組む姿勢がすばらしかったのはもちろんですが、時に応じてクリーガーさんが発した言葉も、私の頭の中に残っています。今日はそんな珠玉のアドバイスの1つをご紹介しましょう。

 

「肘でリードする」。

 

名著『エッセンス・オブ・フライキャスティング』での解説には「どんなキャスティング・ストロークでも、きっちりと引っ張る動作で始めること」と書いてありますが、それをさらにわかりやすく噛み砕いたものと考えてよいでしょう。

 

ロッドの動かし始めに、肘以外のところ(=だいたいは手首)を使ってしまうと、ロッドティップがさいしょに上方向に動いてしまい、結果としてループの上側がぽわんと丸くなってしまうわけです。それを避け、よく飛んで正確度の上がるストレートなループ上部を作るには、「肘でリードする」のが大事だと彼は言いました。

 

01

02

03

04

05

 

最後のフォワードキャストの連続写真を見てみてください。止まった肘の位置と、リストの角度に注目です。1枚目から2枚目は、リストの角度を維持したままで「肘でリード」。私が投げているのはかなりのショートキャストで、ループは前傾しますので、腕の動きも上下動が大きくなっていますが、肘だけがすっと下がってきているのが見えますよね? それから前腕を倒してロッドの角度を変え始め(3枚目から4枚目)、最後にリストをすっと閉じ終える。

 

キャストの距離が変わると、またロッドが変わると肘の動かし方も変わりますが、どんな場合でも体の動きとして共通させたいのは、肘だけをまず動かし始めるということを、クリーガーさんはとっても大事なコツとして教えてくれました。私が観察してきたなかでも、うまい人は意識するしないにかかわらず、これをやっています。短いフレーズですから、頭の片隅に入れておけば、さらなるステップアップのときのハシゴとして使うことができるはず。さらにさらに言うなら、腕利きスペイキャスターは、スタイルを問わず、両手でこの動きを実現していると思います…… そのことは、また次の機会に。

 

Tight Loops!

 

 

 

東 知憲

  • 全ての新着情報
  • News
  • Products
  • Column