CONSERVATION Sept 01

2021.09.02

Blooper

 

フートアウル規制について

 

 

長雨かとおもったら急に酷暑がやってきて、日本全土がゆだってしまった感がある今年。ここ数日は急に秋の気配ですが、酷暑で思い出しました。聞いたことがありますか?「フートアウル」。モンタナを中心としてオレゴン、ワシントン、カリフォルニア、ユタなどの西部各州で柔軟に採用される釣り規制のことです。

 

直訳すると「ホーホーフクロウ規制」とでも言いましょうか。Hoot というのは、フクロウの鳴き声のことです。林業に従事する人たちが山火事を防止するため、極端に乾燥する正午ごろになるとみんなで声を掛け合って仕事を早上がりすると言う慣習にさかのぼるものですね(チェーンソーなどは、硬いモノに当たると火花が出ます)。西部各州の魚類動物公園局はこの「フートアウル規制」を、夏の高水温期における魚の保護のために使っています。今年は全世界的に高温が続いており、たとえばモンタナでは、7月から8月のギャラティン、ミズーリ、マディソンリバーやイエローストーン国立公園内において、釣りは深夜0時から午後2時までに限るとされました。その時間を超えると水温が急上昇し、釣り上げた魚の生存が危ぶまれるというわけですね。

 

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高水温時には、手早い写真撮影すらも魚のストレスになる場合が…

 

米国西部のほとんどの地域で、気温が下がり安定したここ1週間で規制はおおむね解除されましたが、この臨機応変な資源保護策には見習うところも多いものです。「夏ヤマメ一里一匹」などと言いますが、果たしてその魚は水に帰して大丈夫なものかどうか? 真夏のこの時間帯に釣りをしてよいのか? 私は、夏こそ水温計を携行して、ちょっと魚がゆだってそうだな、と思えるときは釣りを止めるようにしています。自主的なフットアウル規制というわけですが、釣りの関係でそのような規制があまり採用されず、基本的に釣り人任せであるこの国では、自主規制がとても必要になってくるはずです。仮にそれが独り相撲であるように思えるときがあるとしても。

 

 

各州が提唱している、リリースした魚の生存率を高めるための指針を私なりにまとめて転載しておきます。

1. 狙っている魚に合った強さのタックルと、バーブレスフックを使いましょう。

2. 魚とのやりとりはできるだけ短めに切り上げましょう。

3. ネットは柔らかい、ラバーコーティングされたものを使いましょう。

4. 魚を扱うときはあらかじめ手を濡らし、エラを直接握らず、べたべた触らないように。魚も、できるだけ水から出さないでください。手に付いた日焼け止めは、魚に対して大きな害を及ぼす場合があります。

5. リリースするときは速い流れの中で、頭を上に向けて保持します。魚体を前後に揺するのはよくありません。

6. 自分に制限を課しましょう。

 

 

東 知憲

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