刈田敏三のテクニカルシアター

2021.07.15

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ライズを仕留めるノット  

 

 

フライ選択や使うノットなどは、人それぞれ。あるイベントにて。「・・・お勉強はこれくらいにして、さあ実釣タイム!!」しかしフライを結んでいた方の指先を見て・・・驚いた。フライにツノが生えているじゃないか。ただでさえ、楽勝じゃないライズを釣ろうという場面。「あっ、ティペット切り忘れてますよ」

 

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でもそのヒトは、ヒットの瞬間にツルッとティペットが抜けることがあって、ティペットの端を短く切るのが不安とのこと。しかし滑ってしまうノットは、いずれ抜けてしまうか切れる。どっちみちダメなのだ。

 

…そうだった。昔、自分もフライフィッシング手引書のままにクリンチ系ノットを使っていた頃には、ティペットのスル抜けがあったのを思い出した。いいのをバラした後にティペットを見ると。ノットがクルクルパーマに…そうクリンチ系ノットは、構造的にティペットが抜けやすい弱点があった。ティペットをねじって、先端を押さえるだけだから、どうしても止めが甘くなりやすいのだ。だからといってギュウギュウ締め付けても、プチっと切れたりした。

 

近頃は、細くても強いティペットができて、ミッジングや極小フライを使う時にも、心配は格段に減った。とはいえ、やはりノットは、ライズを狙うフライフィッシャーにとって最後の生命線ともいえる重要ポイント。ティペットのスル抜けやアワセ切れは、絶対避けたい。

 

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だから、様々なノットをあれこれ試してきた結果。ライズを釣る時には、こんなシンプルなノットを使っている・・・ただし結論は出たけれども、このノットの名称は調べきれていないし、ひょっとしたら本当に無名かもしれない。

 

このノットの特徴は、まず出来上がったノットが小さいこと。そして、ツルッと抜けることがなく、ティペットの持つ結束強度を損なわないこと。また、小さなフライ対応で、フリーノット的にも使えるメリットもある。つまりこのノットは、ノット自体で完結しているので、フックアイに頼って締め付ける必要がないのだ。以下に結び方写真を掲載しておく。

 

A) フックアイに通したティペット先端で、元ティペットを中にしたループを2つ作り、重ねる。

 

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B) 二重にしたループにティペット先端を、二回通す。ピンセットを使った方が、よりスムーズにノットを作りやすい。

 

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C) できたノットを十分に引き締める。この時にノットを水やツバで濡らせば、締め込みがスムーズになるのは、ノッティングのセオリー。ノットを指でつかんでフックアイまで持っていくか、フリーノット状態にしたままキャストするかは、お好み次第。

 

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カリタ式ノット。強いしツル抜けなし、のはず。ぜひお試しあれ。

 

 

 

 

水生昆虫研究家・フライクリエイター 刈田敏三

 

 

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