SIMMS NEWS

2019.06.24

シムス&VEIL CAMO コラボレーション秘話(続)

 

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ウィル・フラックがパーミットを追う。《ベリーズ》

 

 

シムス:魚に特化したカモフラージュ柄を開発してと依頼したとき、どう思われました?

スキナー:ははは。じつに笑えましたよ。だって、そんなものが必要だとは思ってもみなかったですからね。

 

シムス:それはなぜです?

スキナー:水中にいる魚が、外の世界をどう見ているかなんて知りませんでしたから。考えたこともありませんでしたね。振り返ってみれば、お恥ずかしいほど無知でした。

 

シムス:ピカーン!っていうひらめきの瞬間はあったんですか?

スキナー:いや、実はありませんでしたよ。調査を進めていくと、フィッシュカモを開発することは、まったく理にかなったことだとわかりました。魚がどれだけ優れた視覚を持ってるか、想像もしていなかったです。私たちよりも色覚は優れています。データによると過敏とも言えるレベルだそうです。それをどのように処理しているかは別の疑問で、行動面への反映に関してはいろんな理論があります。とはいえ、フィッシュカモを開発するにあたっては、推測ではなくデータを活用しました。

 

シムス:今はフィッシュカモの提唱者となられたわけですが、まずはその中の「クラウドカモ」の開発プロセスを教えてください。デザインは面倒でしたか?

スキナー:取りかかったとき、私は以前よりずっと知識があって、オープンマインドでしたよ。主な対象魚はボーンフィッシュ、ターポンそしてパーミットですが、研究データを見ると彼らの色覚と視野はマスのそれと似ていることがわかりました。すでに行った調査を活用できますので、心強いものでした。次の設問は「オーケー、じゃあ曇りの時、晴れの時、雨の時などに魚には何が見えるだろう?」です。

 

シムス:ソルト用のクラウドカモと淡水用リバーカモの開発で、違いは何でしたか?

スキナー:環境ですね。川で釣りをするとき、あなたは木やボサ、岩、丘などに比較的近い位置にいます。しかし海のフラットで釣りをしていると、たぶん空に囲まれていることになるでしょう。考えてみれば、空というのは変化に乏しいものですから、逆に難しいテーマでしたね。

 

シムス:ベリーズで、私たちの友人のウィル・フラックと釣ったのは、初期デザインのテストだったんでしょう? どうでした?

スキナー:最初に設計したカモパターンを、実際のフラットにに持ち出して検証できて安心しました。調査内容と実際の環境に、さほどのずれがなかったからです。ウィルは初回デザインを気に入ってくれましたが、色のアドバイスなど微調整をしてくれました。彼のコメントは、現場を見た私の意向とまったく一致していました。釣りから帰ってきて、ロッジで色を調整し、彼に見せると一発で気に入ってくれましたよ。それにしても、彼はまさにフラットの忍者ですね!

 

シムス:まったくその通り! ウィルとは、テストとチューニングを繰り返したんですか?

スキナー:はい。ベリーズに行く前から、コンセプトはかなりしっかりしていたんですが、最終的にはパターンをほんの少しゆがませました。水面は光をねじ曲げますが、あらかじめ歪ませたパターンはとても有効だと思います。水中から見ると、アングラーのはっきりとした全体像は見えませんがだいたいの形はわかります。魚は、フィッシュウインドウを通じて外の世界を覗くわけですが、かなりのディテールが見えていることが多いでしょう。魚がスプークしてしまうのは、そういう時です。私は、波などによって光が散らされ、ゆがめられる効果を考慮に入れ、人の形を悟られずに魚を混乱させるパターンを開発したかったのです。

 

シムス:パーミットの話をしましょう。「パーミットなんて神格化しちゃだめだ」という人たちがいます。オレンジのフライラインを使い、赤いシャツを着て、鼻先に重いクラブフライをたたき込むような人たち。それでも釣れるときは釣れるんですよ。クラウドカモの開発にあたっていろんな調査をされたわけですが、魚の認識力を理解した後では、驚きじゃないですか?

スキナー:いやほんとうにそうです。最初に申し上げたように、フィッシュカモ開発の話を聞いたとき、私は懐疑的でした。そんなもの、必要あるのかなと思いました。開発を進めるにつれて、派手な服を着てパーミットを釣る人がいることも知りましたが、クラウドカモのターゲットは違う種類の釣りです。場所によっては空色のジャンプスーツを着て鹿をどんどん撃つこともできますが、それは私たちには関係がない。テクニカルで洗練されたなゲームを想定しています。使っている用具が決定的に重要な、難しいチャレンジです。

 

シムス:パーミットは、クラウドカモのシャツを着たアングラーのほうが、赤いシャツを着たアングラーよりも見つけにくい?

スキナー:はい。いろいろな研究結果を見てみるとすぐわかります。私が最初に抱いた、フィッシュカモの開発に関するさまざまな疑念は、すぐに消えてしまいました。魚たちがどれだけ警戒心が強いか、誰でも知っているでしょう。水の世界とは彼らの世界。あなたが自分の家の間取りを知っているように、彼らも自分たちの世界をよく知っているのです。

 

シムス:納得です。では、VEIL CAMOの特徴を一言でまとめると?

スキナー:ステルス性が決定的な要因となる難しいシチュエーションにおいて、ハンターや釣り人の存在を悟られにくくする最先端のカモフラージュ・パターンということになりますかね。(了)

 

 

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