SIMMS NEWS

2019.06.16

シムス&VEIL CAMO コラボレーション秘話

 

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ボーンフィッシュやパーミット・ジャンキーにフラットの釣りのどこが好きか聞くと、だいたい誰でも答えは同じです。「まるでハンティングなんだよ」。ハンティングとフラットの釣りは、たしかに似通っています。山に分け入ってエルク鹿に迫るときも、テイリングするパーミットに忍び寄るときも、相手に気配を知られないことが大前提です。いにしえの狩人たちは確かに、あらゆるカモフラージュ手段を採用して環境に溶け込もうとしていました。魚に忍び寄るときにも、その考えを採用するのが理にかなっていると考えた私たちは、迷彩のエキスパートであるVeil Camo社と提携。同社の創業者であるジョー・スキナーとのインタビューは、彼の情熱、会社の理念を教えてくれるとともに、最新のソルトウォーター迷彩である「クラウドカモ」の開発秘話となっています。

 

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シムス:迷彩パターンへの興味は、いつどのようにして始まったのですか?

スキナー:軍に在籍していた2008年に意識し始めました。しかしハンティングやアウトドアを始めたのは2010年でしたから、そのあたりと言っておくのが妥当でしょうね。当時の米軍はグレイとグリーンを使った地味なデジタルカモ柄を使っていました。しかし、砂利穴でしか実用的でないようなこのパターンをなぜ軍が採用したのか、理解に苦しみました。そんな迷彩服を着させられた体験が、私のこだわりにつながったんだと思いますね。

 

シムス:VEIL CAMOのそもそものアイディアは、ハンター用のカモフラージュ柄と同じなんですか?

スキナー:そうです。私はハンティングを始めるとすぐに、いちばん困難だと思われるボウハンティングに惹かれました。その世界にはカモ柄を作っている会社が山ほどあるんですが、どれも用途が限られています。「ミミクリーパターン」と呼ばれ、実際の枝や葉っぱなどを模しています。背景にぴったりはまれば素晴らしいんですが、私はもっと汎用性のあるものが欲しいと思いました。

 

シムス:より高品質な製品を作ろうという決意をした瞬間は、いつでしたか?

スキナー:樹上のスタンドに身を潜ませて、獲物が下を通るのを待っている時でした。暇なのであたりを見回し、自然環境に溶けこむデザインとはどんなものだろうと考え始めたのです。「このアイディアに基づいたカモ柄を作っている会社なんてあるだろうか? 私にできるだろうか? まずは楽しみでやってみるか……」。それをきっかけに、私はコンピューターを使い、数学的コンセプトをデザインに取り入れ始めました。簡単にいうと、自然界に存在する数学法則に基づいてパターンを作っていったのです。

 

シムス:VEIL CAMOの創業はいつですか?

スキナー:その後すぐですよ。さらにいくつかパターンを開発し、私の考えとカモパターンが市場にインパクトを与える自信が持てた2012年に創業しました。

 

シムス:パターンの開発プロセスはどのようなものですか?

スキナー:VEIL CAMOの特徴は、写真のようなリアリティではなく、自然環境のできあがり方をベースにしています。動物の目を欺く、オーガニックなカモフラージュ柄です。

 

シムス:VEIL CAMOのユニークさを説明してください。

スキナー:私たちのカモフラージュ・パターンは、数多くの要素をうまく組み合わせてパワフルな性能を達成しているのです。私たちは、4方面からアプローチします。基本的なカモフラージュ理論、自然界に存在する数学的法則、ターゲット環境を想定したカラーパレット、そしてターゲット動物の視覚に関する科学的データです。

 

シムス:なるほど。1つ1つかみ砕いてくれませんか?

スキナー:いいですよ。私たちに関係のあるカモフラージュ理論の要素には、「分断色」「対称性と形状の認識」「マイクロ・ディスラプション」「マクロ・ディスラプション」などがあります。分断色とは、カラーパレットとリンクしたテクスチャーを使い、周辺環境に溶け込むものです。動物は、対称性と形状にとても敏感ですからね。マイクロ・ディスラプションとは、分断色のカテゴリーに入るもので、つまりはターゲット環境の視覚的傾向に基づくテクスチャーの分断と考えてください。最後にマクロ・ディスラプションとは、隠蔽するべき(人間の)姿の対称性を捕らえにくくしてしまうアイディアです。

 

シムス:次に、おっかない部分です。数学とカモフラージュの間には、どういった関係があるのですか?

スキナー:ははは! 確かに数学はなじみにくいものですが、私は数学者でもなんでもありません。自然界にある形状とカオスに立脚する数学理論を適用しているだけです。フラクタル幾何とカオス理論ですね。フラクタルとは、自己増殖してゆく相似図形です。木の育ち方、草の生え方などには相似性がありますが、決して完璧なものではありません。完璧さを達成させない、何らかの要素が必ず入ってきます。このことはもう1つの重要な概念であるカオス理論によって説明されます。これらによって得られた異なる数式を活用することで、ゆがみを持ったパターンが得られます。自己増殖的なフラクタル図形をカオス理論によって分断させることで、自然界の風景によく似てくるのです。

 

シムス:色はどうですか?

スキナー:ユーザー環境を分析し、色を選びます。地面にいる、木に登る、川辺にいる、立ち込んでいるなど。またターゲット動物の視覚も考慮します。環境の中でユーザーがどう見えるかという情報を活用するのです。

 

シムス:では、難しく思える要素、すなわち動物の視覚と認知に関してですが、どのようにしてそんなデータを入手されるのですか?

スキナー:動物学者と契約し、対象動物に関して公表されているデータを集めてもらいました。眼球の分析から始まって動物の環境認識、そして行動面の特徴にまで及ぶものです。それによって、デザインと判断のよりどころとなる動物の色覚や視力などが科学的に把握できるわけです。(続く)

 

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