G3愛好者の興奮 — RANDOM CASTS

2018.11.02

Higashi_portrait

 

鮭鱒の釣りは、さまざまな温度環境で釣りをする可能性があります。真夏のモンタナ、気温は30℃オーバー。晩秋のカナダ、朝の気温はマイナス5℃。これだけの温度差に1本のウエーダーで快適に対応するなど、一昔まえは考えられなかったと思います。ウエットウエーディングか、ネオプレンかという両極端です。

G3は、シムスのラインアップの中の働き者。爆弾が落ちても壊れなさそうな、5レイヤー素材を潤沢に使うG4と比較するとすこし華奢に思えるかもしれませんが、むしろその軽快感がうれしいウエーダーです。私は初代G3から先代まで、G3ストッキングフットをはき続けてきましたので、このモデルに関しては一言あるのですが、最新世代は正直にいうと全くの別物といってよいほどの素材進化を遂げています。腿から下は、足さばきの軽快さを求めて、5レイヤーから4レイヤーに変更されていますが、むしろピンホールはできにくくなっているようで、藪漕ぎをしても水漏れはいまのところ皆無です。5レイヤーを使った旧モデルはゴバゴバした感じがありますが、この新G3はまるで完全防水のチノパンツのような(ジーンズではありません)、快適で静かな履き心地。このウエーダーを履いた、春から夏期の暖かい時期の釣りの快適さは、ご想像いただくことができるでしょう。しかし寒い環境下の釣りではどうかというと、これも劇的に快適性が進化していることには驚き。この最新4レイヤー・ゴアテックスは、足が水中に没した状態でも中の水分をよく排出してくれます。

 

Higashi_steel01

 

この秋のカナダは記録的な渇水になり、日中は30℃に近い日もありましたが、急に冷え込んで氷点下の朝もありました。ガイドも凍るそんな寒さの中を、腰までウエーディングしてひたすら魚信を待つのがスティールヘッドの釣りです。この薄いウエーダーをスティールヘッドに使うことにはややためらいもありましたが、数日使うと、もう後戻りはできないと思いました。5レイヤーは、たしかに耐摩擦性能や耐久性は高いのですが、どうしても中がムレ気味になります。やや汗冷えをする感じもあり、ドライ感があるとはいえません。しかしこの新4レイヤーは、薄手のインナーに厚いインサレーションを履き、さらにカイロを腰に貼ってもいっさいのムレ感がなく、肌はさらりとしたまま。最新のレイヤリングを組み合わせれば、これぞ新時代のウエーディング・キットという実感があります。

 

ImageCut_Simms

 

 

この快感は、プロショップでの試着だけではご理解いただけないのが残念ですが、少なくとも軽快な足さばきと精密なフィット感は味わっていただけるでしょう。フィールドに持ち出すと、さらに驚きがまっています。楽しみにしてください。バルクリー・ジャケットと同じく、私にとっての最近の傑作と断言してしまいます。

 

東 知憲

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